館長あいさつ
21世紀を迎えた新時代の博物館は「人」に焦点を当て続けるだけではなく、博物館の機能をより重んじ、地域社会との共生により力を入れています。現代の博物館は、グローバル化や急速なネットワーク化の流れの中で、社会的責任、クロスオーバーな協力、新しいテクノロジーやニューメディアといった問題に、より一層の関心を寄せると同時に、加速する気候変動という課題にも直面しており、博物館と市民とのつながりは、よりいっそう強いものとなっています。
十三行博物館は、十三行遺跡の保存、文化の普及、そして考古学教育を使命としており、これまで一貫して考古学教育に力を入れるとともに、「みんなの博物館」の構築に力を注いでおり、台湾におけるパブリック・アーケオロジー(公共考古学)の重要なプラットフォームとなっています。グローバル化に対応するなか、幅広い年齢層の方に学んでいただけるよう、多様で親しみやすい環境を提供し、地域や博物館間の資源やサービスを統合しています。
時代の脈動とともに十三行博物館は精進を続け、伝統的な枠組みを打ち破り、ご来館の皆さまのご要望に応えるべく努めております。時代の流れに従って修正を加えたり対応したりと、少しずつサービスを充実させることで博物館の公共サービスを普及させています。専門性を高め、学術と実務を統合し、ローカルと世界を結びつけ、バーチャルとリアルを統合した博物館を実現し、指標性のある考古博物館となることを目指しています。どこかに学びや遊びに行きたいと思ったときに、十三行博物館へ行ってみようと思っていただけることを願っています。
羅珮瑄