八里左岸は八里フェリーターミナルから始まって、河岸に沿って十三行博物館まで、全長約3.5kmあります。途中には、老榕(ガジュマルの老木)トーチカ左岸公園、左岸会館、左岸劇場、マングローブ公園、挖仔尾自然保存地区、挖仔尾集落、観海長堤、十三行文化公園などがあり、人文歴史と自然生態に恵まれた景観を含め名実共に「文化生態の道」というのにふさわしい観光コースです。以下、観光スポットをご紹介します。
◎八里フェリーターミナル
八里フェリーターミナルには、古い町並以外に八里の信仰の中心である大衆爺廟、もっとも歴史の古い天后宮があり、その他にも河岸に立ち並ぶ商店街が対岸の淡水河岸と向かい合って綺麗な景観を樂しませてくれます。また、夕暮から夜にかけて淡水河に明かりが灯ると特別なムードを醸し出します。
◎ガジュマルの老木とトーチカ
ガジュマル老木の下のトーチカは元々陸軍基地で、八里フェリーターミナル、大衆爺廟の斜め向かいに位置し、「平封戦啓」の性質をもった軍事施設です。すなわち「平時は封じ、戦時に活用する」という方針です。平時は使用していないため、新北市政府は軍部に「使用する代わりに管理もする」という方式で民間に開放してくれるよう要請し、承諾を得ました。基地は海に面しているため、眺めは大変美しいものとなっています。広場に植えられた巨大なガジュマルが夏には涼しい木陰を提供してくれる絶好の涼み場です。
◎左岸公園
左岸公園の敷地は約1.5ヘクタールで、前方には左岸埠頭があります。船を降りた後、馬車に乗って左岸劇場へ行くこともできます。公園内には左岸会館があり、会館内には四階建ての展望台のほか、二階部分には飲食サービスと展示空間も設置され、トラベル・サービス・センターとインフォメーション・センターも兼ね合わせています。
◎左岸劇場
左岸劇場は八里左岸で休日の活動やイベントを行う場所です。元々は高低の起伏ある小高い丘と、ゴミ埋め立て地だったところを整備した後、このように海を見晴らすのに絶好の場所となリました。
◎マングローブ公園
左岸劇場を過ぎ、河岸に沿って歩いて行くと、長さ約300mほどの板敷きの散策道があります。一方はマングローブ樹林で、もう一方は湿地に囲まれたマングローブ公園です。ここは色々な鳥類が集まるので、周囲に気を遣って、鳥たちを驚かさないように静かにするようにすると、何か思いがけない収穫があるかもしれません。
◎観海長堤
観海長堤は淡水河が海に注ぎ込む河口にあって、水上警察隊の監視台があります。環境を整備し更に板敷きの散策道を造ったので、今では淡水名物の夕日を見る絶好のスポットとなっています。ここからは対岸の漁人埠頭(淡水漁港)がよく見えます。
◎挖仔尾自然保存地区
挖仔尾自然保存地区は干潟で、台湾最北のマングローブ樹林エリアがあります。それ以外に、シオマネキ、トビハゼなど、豊富な湿地動物の生態資源をもっているため、きわめて特色をもった屋外の自然生態教室です。
◎挖仔尾集落
挖仔尾集落は、挖仔尾自然保存地区のわきにある八里左岸唯一の伝統的な集落です。集落内部には、伝統的な閩南式住宅が数軒かあり、曲がりくねった路地には独特な雰囲気が漂っています。訪れる際は、大声で騒いだりして、招かざる訪問客にはならないようにお願いいたします。
◎十三行文化公園
十三行文化公園の敷地は約13.5ヘクタールで、もとは八里汚水処理場第三期予定地だったものを十三行博物館が汚水処理場から借り受けて緑地化したものです。2003年から一般開放しています。