Winner of the 2002 "Taiwan Architecture Prize"
2002年度「台湾建築賞」優等賞受賞
本館のデザイン・コンセプトは、「考古発掘」及び「先住民が船で海を渡ってきた」ことを踏まえ、全館は三つの異なるテーマからなっています。つまり山と海、過去と現在のイメージで、選りぬきの材料を使っています。例えば、打放コンクリートに、砂岩と老化した金属板などを混ぜ合わせて理念を表現しています。
RC鋼製型枠建築は、海をイメージしており、建物の構造は全て放射状に海の方へ向かっていて、ゆるやかに傾斜した屋根は、十三行人が生活を営んでいた砂丘、または海中に現れた鯨の背中をイメージしたものです。参観者は屋外の階段から登り、屋上から広々とした素晴らしい風景を楽しむことができます。
三階建ての、特別な材料と特殊な技巧で施工した表面の滑らかな、すべすべした打放コンクリート建築は、山を象徴した簡素なデザインです。観音山麓の大坌坑遺跡が見える、小高い塀に挟まれた細長い通路は、観音山麓の大坌坑遺跡に向いていて、十三行文化と大坌坑文化に時間的な結びつきがあることを意味しています。
山と海とが交わった所には、過去と現在がつながる時間軸を表し、17度に傾斜した八角塔です。このデザインは、「破壞され、完全に取り戻すことのできない過去の歴史」を表現しています。塔内部の進行ルートは、来館者を異なった空間へと導き、過ぎ去った歴史の長さと奥深さを肌で感じていただけるようにという意図があります。本館の建物全体は、地上より1m半ほど下がっており、入り口は階段を登ってからまた緩やかに下り坂を降りるように設計されています。これは考古学者が地下の発掘現場に向かうことを再現したものです。入館後は、まるで「十三行に戻ったような」気分になります。
本館建築の中で、もっとも見学者の目を引くのが、「鯨の背砂丘展望台」と斜めに傾いた「考古八角塔」です。特殊な建築構造によって、2002年度の「台湾建築賞」優等賞を受賞し、各方面の好評を博しました。